「思い出すことなど、など」(第9話)

第9話:

今日は、友人のI君との出会いを話してみます。
彼とはギリシア旅行のミコノス島で、確か夕食後でしょうか、ホテルの中庭で出会いました。

 中庭には、かつて私の子供時代にも日本の公園にあったような、箱型(対面で四人が座れる)のブランコがありました。(あの箱型ブランコは、最近見ないような気がしますね)。

 どういうわけか、たまたまそのブランコで、彼と一緒になり、二人で話す機会がありました。空は満点の星空、ムードは良いですね(笑い)。もし相手が女性なら、言うことはなかったのですが(笑い)。ちなみに、その後、日本に帰ってから、彼とは住んでいるアパートも近くなり、ほとんど毎日といって良いほど、顔を合わせることになります。

 最初にことわっておきますが、私は、残念ながら、男性には興味がなく(笑い)、私の回りには、二人の中を疑っていた人もいたようですが、「友情」以上のものを感じたことはありません(笑い)。

 その時の話の内容は、もちろん記憶していませんが、今もよく覚えているのは、彼が一言「自分は、これからギリシア史の研究をするために、大学院に進学する」と言った言葉です。
 私など、どちらかというと、ギリシア愛好家として「パルテノン神殿」の写真を飾って、のんきにしていましたから、目の前で「ギリシア史を研究する」と断言する彼に、ちょっとショックを受けましたね。

 実際、彼はあれから半世紀、今も研究を続けているのですから、本当に頭が下がります。(彼の存在がなければ、私など、とっくにギリシア史の世界からおさらばしていたでしょうね)。

こうして、彼との出会いから半世紀が経ちますが、彼からは本当に大きな影響を受けていますね。

次回は、彼が「江古田」に引っ越して来てからの交遊録などを話してみます。

*私のお気に入りの「格言」

終わりのない旅などないのだ。
ーセネカ(ローマのストア派哲学者)『倫理書簡集』77, 12-13.

追伸:
この5月に、我が家でアビシニアンを飼い始めました。
4月16日生まれの雄です。
名前は、「ニケ」です。
文字だけでは、寂しいので、猫の写真も掲載してみます。
この写真は、初めて我が家に来たときの写真です。
今はずいぶん大きくなっています。
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