黒絵式キュリクス(酒盃)

<黒絵式キュリクス>
画像の説明
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(撮影:2022/10/09)

DATA
粘土:赤土:白土=1:1
釉薬:透明釉
絵の具:黒、濃黄+ブライトレッド
焼成:電気酸化
寸法:高さ7cm、直径18cm(耳含む)×15cmなど

古代ギリシアの酒盃キュリクスを作陶してみました。
以前作った赤絵式スキュフォス(アテネのふくろう)の姉妹編です。
この作品は、今までで一番時間がかかったような気がします。
上部の盃の部分と、下部の支えの部分、そして、耳の部分をそれぞれ別々に作って合体しています。基本的に、電動ろくろを使用しています。
絵画は、古代の陶器を模倣しましたが、陶器に絵を描くのはなかなか難しく、思ったような絵にはなりませんでした。
ちなみに、側面の「目」と、内側に描かれたゴルゴネイオンは、魔除けを意味しています。
ゴルゴネイオンとは、ゴルゴーン(メドゥーサ3姉妹)の首をかたどった絵や彫刻です。
ギリシア美術では、「真正面を向いた」人物描写は少なく、ゴルゴネイオンのような顔の正面からの描写は、古代ギリシアでは珍しいようです。
また、紀元前5世紀中頃になると、ゴルゴネイオンは戦士として描かれるようになり、この皿に描かれたように髭を蓄えた男性として描かれています。

どうも、酒盃ばかり作っていて、飲み過ぎに注意しなければ。(笑い)